Antenna Tuner for MW

45年の時を超え、もう一度BCLの世界へ

補器類製作 第肆弾!! アンテナチューナー




ロスなき伝達のために

 中波用アンテナチューナというと、大型コイルと大容量バリコンが必須・・・という先入観がつきまとう。 だがWEBサイト・秋葉原マイクロパワー研究所のコンテンツ内に、中波帯受信用簡単アンテナチューナーというタイトルを発見。 フェライトバーアンテナにコイルを追加する改造で有意な効果が得られるというので、これを手本にして3パターンを試作。 キットとして販売されていたことからその効用は確かなものであった。


 今回の製作では様々な受信状況に対応するようモディファイを加えている。 基本デバイスとなるフェライトバーは3本を束ねて1本のバーとして扱うことで、電磁誘導のアップを狙ってみた。 さらに入力側コイルはスズメッキ線で荒巻きとし、5か所にタップを設けている。結合度により通過帯域可変を可能にし、 大出力局の受信にも対応。出力コイルは、0.04mm x 100本のリッツ線を用いている。 レシーバーの選局時や微弱信号受信時には入力信号を直接出力端子へ接続し損失を防ぐ。 電源不要のパッシブタイプ故にノイズレスな運用がメリット。


 共振回路はコイルとバリコンを並列接続したラジオの同調回路と同じで、操作もラジオライク。最も感度が良くなるようバリコンを回す。 同調用コイルはリッツ線(0.04mm x 100本)を巻き、318uHとした。リッツ線を用いることで、単線コイルよりも高いQが得られる。




Antenna Tuner / Ver. 3.02
画像は3号機の内部。
ポリバリコン、フェライトバー&コイル、スイッチ類のシンプルな構成。




3号機、Ver. 3.25 の内部。
伝送ロスが発生したので内部配線を1.5D相当の同軸ケーブルに変更。
LED点灯用DCラインを通してRF信号が逃げるようなのでチョークを設けている





フェライトバーに装着されているコイルの新旧比較。カット&トライで変更。
手前側が初期製作版。3本のフェライトバーを束ねてあるのも確認出来る。





フェライトバーを3本束ねて、ひとつのバーと見なして用いることで磁束アップを狙ってみた。
Q値の上昇は、1本に比べてどのくらい変化したのだろう?




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