電解コンデンサ・マイラコンデンサの全数交換 |
定番のパーツ交換。効果のほどは?
これまで5台落札したYAESU FR-101。製造から40年近くになると、各パーツも劣化している。
よく云われるのが「電解コンデンサ」の交換。ドライアップして容量抜けとなり動作不良を起こしたりする。
確かにその通りで、電解コンデンサ(以下、ケミコン)を交換したら不調が治った事象も体験済み。
しかしその一方で大した効果が表れなかったりするのも、これまた事実。
ケミコンの交換、するか否かの境界線は・・・特に不調がなければ、敢えて交換する必要なし。これが私の持論。
故障を先延ばしする保険としての交換は価値あるもの、しかし性急に行うべき作業ではないのでは?とも思う。
実際3台目に落札したFR-101アナログ機は、特に手を入れない状態でも問題なく動作したし、5台目となる101デジタル機もコンデンサ類は一切交換していないが、
今のところ問題なく動作している。ケミコン全数交換ともなると¥5000超えの出費となるうえ、その労力に見合った効果が実感出来ず徒労感だけが残る。
(作業に費やす時間が潤沢にあるのなら話は別だが・・・)
FR-101に使用されているマイラコンデンサのほとんどが、レンガ色の被覆に亀裂が入っていたり、粉吹き状態になっている。
1~3台目のFR-101では、これらもすべて交換。不調は防げるのであろうが効果が体感出来るわけでもない。
劣化したままにしておくのは得策ではないので交換作業を行なったが、グレーゾーン的な扱いと見做している。
5台目の101デジタル機のマイラコンデンサは未交換だが現状不具合は見受けられない。
実体験を通して考えると、コンデンサ(キャパシタ)類の交換は保険のようなもの。トラブル発生を先送りするメリットはあるが、コスパ的には期待しない方がよかろう。
新品に交換したという自己満足感を得たい人向けの作業と云える。
ハンダ付け作業に慣れていない人の場合は、逆にトラブルを招くことにもなりかねない。ただしセットが不調に見舞われている場合は、まずケミコン交換作業をおススメする。
これで解決しないのであれば、他に原因がある目星となる。めでたく復活すればコスパ最強のリペアと言えよう。
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