周辺機器が必要とする電力は単体ではそれほど大きなものではないが、
アンプ回路を含む複数のユニットに供給する場合には、再考する必要がある。
単体動作では電池駆動前提で製作したものもあるが、動作状態をLED点灯表示にしたり回路切替を電磁リレーで行うと電池だけでは賄えないため
長い時間ワッチを続ける環境下では実用にならない。
今回製作したのは、ドロッパ式の直流電源回路。トランスで降圧後ダイオードブリッジによる全波整流ののち、
大容量電解コンデンサとチョークコイルによる平滑回路を通して直流を得ている。
当初はツェナーダイオード+トランジスタによる安定化回路を介していたが、総消費電流が400mAにもなると電圧下降も想像以上で
ツェナー電圧を維持出来ない事象が発生。
しかし各ユニットが必要とする電圧が異なり、各々必要電圧の3端子レギュレータを配したことで供給元の安定化回路は必須ではなくなったため、シンプルな平滑回路のみで構成するに至った。さらに電源回路の負荷を可視化するためにデジタル表示式の電流・電圧計を装備した。
これまで出力電圧のチェックはテスターで行ってきたが、電流との相対関係は確認せずにいた。
今回の製作では最大400mA程度の消費電流が確認出来、トランス2次・18VタップでのAC電圧実測値が無負荷時には23Vあるが、
高負荷時には19Vまで下降した。負荷による電圧変動が予想以上に大きいため、別筐体にディストリビュート回路を設けて各ユニットへ定電圧の供給を可能にした。
DC電源回路。トランス2次側電圧(AC)・18Vタップでの実測値(無負荷)。
ブリッジダイオードで全波整流、平滑回路通過後の直流電圧値(無負荷時)。
補器類がすべて稼働状態の実効電圧。9V用・3端子レギュレータを稼働させられる電圧を確保。
400mA負荷時における15V・3端子レギュレータ(7815)への供給電圧。
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